冬はなぜ乾燥するの? 

seikatu
記事内に広告が含まれています。

寒い冬。
冷たい風が吹き始めると、空気はどんどん乾燥していきます。

TVの天気予報でも下のようなコメントを毎日のように耳にしますね。

空気が乾燥しています。
火の元には十分にお気をつけ下さい。

でも、ちょっと待って。

当たり前のように聞く言葉ですが、そもそも冬はなぜ乾燥するのでしょうか。
確かに夏季に比べると降水量は少ないですが、雨や雪が降らないわけではないですよね。
だけど湿度は格段に低くなります。
今回はそのことについて調べてみました。

冬に乾燥するのはなぜ?

1.気温の低下により湿度が減少する

冬に空気が乾燥する理由は、「夜に冷え込んだ際、空気中に含むことができる水蒸気量が減り、溢れた分が結露し、水蒸気量が少ないまま日中を迎えてしまうから」です。

wellnesthome.jp

こちらは「空気1kgに含むことができる最大の水蒸気量」についての図です。
弧を描いている黒い太線が境界線。
この境界線よりも水分が多い場合、空気はそれ以上水蒸気を含むことができず「結露」します。
そして日中気温が上がると空気中に含むことのできる水蒸気量は増えますが、夜間に結露した分の水蒸気は減ったまま。それで湿度が下がってしまいます。

現実には考えにくい数字ですが、上のグラフの例で説明してみましょう。

気温20℃の場合空気中には最大14.7gの水蒸気を含むことができます(この仮定では湿度100%)。
夜間気温が10℃に下がると水蒸気の最大含有可能量は7.6gに下がります。
なので、余った7.1g分が結露して水に。
そしてそのまま気温20℃に戻った場合、空気中に残った水蒸気は前日の半分に減ってしまっているので湿度が約50%減少する、ということになります。

そうやって、気温が下がれば下がるほど空気中の水蒸気の含有量は減っていき、空気は乾燥していく、ということなんですね。 参照:http://wellnesthome.jp

2.暖房を使用する

上記で説明したとおり、冬の外気は水蒸気量が少なくなっています。
暖房をかけるとその外気を室内に取り込んでそのまま温めることになるため、相対的に湿度はさらに低下してしまいますね。

3.地域差 日本海側より太平洋側のほうが乾燥しやすい

冬は偏西風の影響で北極やシベリアから寒気団が南下してくるのですが、この寒気団は日本海で大量の水蒸気を含み、日本海側の山地を超える際にその地方に大雪を降らせます。その分、山地を越えた太平洋側には乾燥した空気が吹き下ろしてきます。ですから太平洋側のほうが乾燥は強くなる傾向にあります。

   http://Abema塾探し/気団とは?日本周辺の4つの配置や四季との関係をわかりやすく解説【中学理科】

空気が乾燥するとお肌も乾燥する

空気が冷たく乾燥すると、皮膚も乾燥しやすくなります。その理由は主に以下の2つ。

  • 気温が低くなると、汗や皮脂の分泌量が減少する
  • 湿度が低くなると、肌の水分が失われやすくなる

気温が低下→汗や皮脂の分泌量が低下

汗と皮脂は肌表面で混じって“皮脂膜”を形成し、肌の内側から水分が逃げないように防御しています。
しかし、肌表面の温度が低下すると汗や皮脂の分泌量が減少。皮脂膜も形成されにくくなるため本来のバリア機能を十分に果たせなくなり、うるおいを保つのが難しくなってしまいます。

wakunaga.co.jp/doctor/冬の乾燥から肌を守ろう

湿度が低下→肌の水分が失われる

冬になると空気中の水分量が少なくなることはこれまでに説明した通りです。
乾燥した空気に肌が触れると、肌表面の水分が空気中に奪われて常に乾燥状態が続くことに。

また、冬は暖房を使用することにより室内が乾燥し、肌も乾燥してしまいます。
つまり、冬は屋内・外いずれでも肌が乾燥しやすい状態になっているということですね。

そうかー。
私は冬になると乾燥肌が悪化するのだけれど、
そんな理由もあるのね

そうですね。
ですから冬の乾燥対策としては、
加湿と保湿が重要になってきます。

冬の乾燥の対策は?

1.室内では加湿をする

暖房による乾燥を防ぐためには加湿をすることが大切です。

室内の湿度は40~60%が推奨されています。加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋干しするだけでも加湿効果あり。最近では下記のような電源のいらない加湿アイテムもいろいろ売られていますね。

https://trilltrill.jp/articles/3888520



とはいえ、部屋の湿度なんて感覚では分かりづらいもの。
できれば温湿度計を使って確認したほうが良いかと思います。

温湿度計のオススメについてはこちらがわかりやすいですよ。https://my-best.com/411

2.冬に適したスキンケアをする

スキンケアについては色々なところに情報がありますので詳細はそちらにおまかせすることにして、一般的には以下のような対策が考えられます。

  • 保湿効果の高いアイテムを使う
  • 必要に応じて美容液やクリームを使用する
  • お風呂上がりにボディローションやボディクリームを使う

こるり
こるり

 <ちょっと一言>
乾燥のひどい人やアトピー性皮膚炎の方は皮膚科医が監修しているサイトや乾燥肌に特化したサイトが参考になるでしょう。
それでも、皮膚の状態や個人差によって保湿剤や化粧品が合う合わないはあるもの。まずは信頼できるお医者さんを見つけること、そしてパッチテストを忘れないこと、ですね。

まとめ

冬に乾燥するのはどうしてなのか調べてみました。
主に以下の原因からです。

  1. 気温の低下により湿度が減少するから
  2. 暖房を使用するから
  3. 地域差にもよる(日本海側より太平洋側のほうが乾燥しやすい)


空気が乾燥するとお肌も乾燥する。その主な理由は

  1. 気温が低くなると、汗や皮脂の分泌量が減少する
  2. 湿度が低くなると、肌の水分が失われやすくなる


冬の乾燥の一般的な対策は

  1. 室内では加湿をする
  2. 冬に適したスキンケアをする

今回調べてみて、改めて勉強になりました。
水蒸気の飽和曲線やシベリア寒気団等は中学校の理科で習っていたはずなのですが、忘却の彼方に行っておりましたね。まあ、数十年前の記憶ですから仕方がありませんが😅
今後もスキンケアやお肌に優しい衣類・からだに優しい食材のことなど、順次調べてわかりやすくまとめていけたらと思っています。



コメント

タイトルとURLをコピーしました