冬は春夏秋に比べると、肌トラブルの多い季節です。
例えばこんなことはありませんか?
・冬になると肌荒れや手荒れがひどくなる
・足のスネがカサカサになって粉を吹く
・布団に入ると背中がかゆくなってあちこち掻きむしってしまう
実は私も乾燥肌。
特に冬は足や背中がかさかさになり、ほおっておくとかゆくなって大変なことに(^_^;)
また、次男は幼少期からアトピー気味で超乾燥肌だったため、年中保湿剤が手放せませんでした。
では、そもそも乾燥肌ってどんな状態なのでしょうか。
今回はそれを調べて、わかりやすくまとめてみることにしました。
乾燥肌ってどんな状態?
乾燥肌(ドライスキン)とは、角層内の水分量が低くなった状態をいう
皮膚の基本的な構造について〜角層ってどこ?
まずは、皮膚の基本的な構造を見てみましょう。
皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織に分かれています(下図左側)。
そして、表皮の最も外側の部分が角層と呼ばれ、何層もの角質細胞とその間を埋めるセラミドでできています(下図右側拡大部分)。

角層の外側には汗と皮脂が混じり合ってできた皮脂膜があって、皮膚の表面をコーテイングしています。こうした角層の構造は、外界の刺激から体を守ると同時に、体内の水分が外に漏れ出るのを防ぐバリアの働きをしています。
お肌の水分は皮脂膜と細胞間脂質(セラミド)と天然保湿因子(NMF)によって守られている
皮膚の水分量は皮脂・角質細胞間脂質(セラミド)と天然保湿因子(NMF)という3つの物質によって通常は一定に保たれてます。
つまり、この3つの物質のそれぞれの役割は
・角質細胞の中の天然保湿因子(NMF)が肌の水分をつかまえて
・細胞細胞間脂質(セラミド)が角質細胞の隙間を埋めて水分をとどめ
・外側の皮脂膜が水分を閉じ込めるフタになる
ということになりますね(下図)。

上記の3物質が不足すると角層から水分が逃げていって乾燥肌になる
ところが加齢などの理由でNMFやセラミドの量が減少すると角層のレンガ構造が崩れ、バリア機能が低下(→角層内の水分を保持できなくなる)。
さらに冬には皮脂膜が十分に作られないことで角層から水分が蒸発しやすくなります(→水分を閉じ込めるフタがこわれる)。
すると皮膚の水分が失われ、角質が剥がれ落ちてひび割れが起こったり、粉を吹いたり、乾燥によってかゆくなりやすくなります。これが”乾燥肌”の状態です。

上記3つのどれが不足しても肌は乾燥するのですね。
セラミド、アミノ酸、尿素etc…
なんだか聞き馴染みのある名前がたくさん出てきました。
では次に、乾燥肌になる主な原因をいくつか挙げてみましょう。
乾燥肌の原因は?
原因としては主に以下のものが考えられます。
1.空気の乾燥
「冬になると気温が下がるため、空気中に含まれる水蒸気が少なくなって、その結果乾燥が進む」ということは以前の投稿でもお伝えしましたね。
https://gane-jiku.com/%e5%86%ac%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%b9%be%e7%87%a5%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%ae%ef%bc%9f%e3%80%80/
2.寒さ
冷たい空気に触れることで血管が収縮して血流量が減少すると、新陳代謝が落ちて皮膚の細胞が新しく生まれるサイクルがうまく回らなくなります。その結果、皮膚を守るバリアの力も落ちてしまい、乾燥がどんどん進んでしまいます。
3. 肌への直接の刺激
例えば以下のようなものです。
- 入浴時熱いお湯に浸かる、熱いシャワーを浴びる→肌から皮脂が奪われ乾燥しやすい
- お風呂で体をゴシゴシこする→皮脂を過剰に奪ってしまう
- 洗顔時スクラブを使う、マッサージをする→肌を傷つけ、NMFの再生パワーを弱める原因となる
4.紫外線
紫外線を浴びると肌の表面を守るために角質がダメージを受けて厚くなる一方、肌の深層部ではバリア機能が落ちて水分が外に蒸発しやすくなります。
乾燥しやすい部位は?
一般的に皮脂が少ない部位ほど乾燥しやすくなります。
水仕事をされる方や、アルコール消毒を良くする方は、手荒れやあかぎれなども起こりやすいですね。

乾燥肌には保湿剤!
乾燥肌対策といえば、ズバリ 保湿剤 でしょう。
保湿剤を塗ると、皮膚の表面に人工的な膜が作られ、皮膚から逃げる水分を防ぐことで皮膚に潤いを与えます。
https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kankyo_igaku/kayumi/itch.html
同時に、皮膚のバリア機能を修復し、角層まで伸びたC-繊維の過敏な状態を改善します。
特に冬期は乾燥しやすい「すね」や「腰」などのかゆみが起こりやすく、乾燥しやすい場所を中心に保湿剤を塗ることが大切です。
保湿剤は病院で処方してもらうこともできますが、市販もされています。
とはいえたくさんの種類があって、迷ってしまいますよね。
冬には特に馴染みの深い保湿剤については、次の記事でまとめてみたいと思います。
さわりだけ、ほんの少し書きますと⋯
◯保湿剤には主に2種類ある
・不足したセラミドやNMFを直接補う「モイスチャライザー」
・水分にフタをする皮脂膜を補う「エモリエント」
◯肌が必要とする保湿成分を与えてこそ、その効果が発揮される

世間にはこういう情報がすでにたくさんありますが、皮膚のことは経験でしか知らないこともあり、自分の勉強も兼ねて改めて調べていっています。
あたり前のこととはいえ、世の中知らないことだらけ😳ですね。
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